似非小説

非現実のような現実−ぼくがオペを受けた顛末 #2

オペは無事に終わっても、ぼくは少しも落ち着かなかった。 ぼくから切り取られた組織がいまは試験管の中に入っていて、 検査をうけている。 痛みはいざ経験してみると、なんだ、こんなもんか、という程度。 翌日の昼からはもう痛み止めも必要なかった。 とこ…

非現実のような現実−ぼくがオペを受けた顛末 #1

きみたちはまな板の上の魚になったことある? ぼくはあるよ。少なくとも、そういう気分になったことはある。 手術台の上に寝かされるっていうのはほんとうに、それくらい変な気分。 なにより手術室って広すぎるし、わけのわからない銀色の機械だらけだし、 …