マーカス・Kの敗北者宣言

俺は“エスタブリッシュメント”がきらいだ
なぜなら そいつらに虐げられ
いつも虐げられて きたからだ
俺はそいつらをやっつけるため
偉くなってやろうとしたが
それを途中で あきらめるのは
もし 俺が 偉くなれば
俺自身が
エスタブリッシュメント”に なってしまうと
ふと気づいたからだ
だから 俺は あえて みじめな道を
行くことを 決心する
俺は いつも敗北者だった いつも
人生に対し 文学に対しても
これからも 敗北者となることを
あえて望むものである
俺は 消え入るような 残り香のような声で
そう宣言する
敗北者となることを
あえて望むものである
みじめな安アパートでの生活の中
忘却に身をおくことを
あえて望むものである